ハラミちゃんの紅白出場が取りやめになったと、報道がされました。
ハラミちゃんの紅白の出演は紅白の目玉企画の一つだったはずですが、なぜなのでしょうか?
一部では著作権侵害が影響しているのでは?とも言われています。
その理由をまとめています。
ハラミちゃんの紅白出場取りやめが発表
2021年12月23日に紅白歌合戦の出場の取りやめになったと報道がありました。
NHK関係者によると、ハラミちゃんはゲストとして登場し、大物ミュージシャンと共演してピアノを演奏する予定だった。同関係者は「企画自体が立ち消えになった」と説明。「間違いなく話題になる目玉企画の一つとして進めてきた。お二人とも楽しみにしていただけに残念がっている」と明かした。
引用元:スポニチ
目玉企画だったはずなので、楽し「なぜ?」と思われた方も多いと思います。
理由とされていることが著作権の侵害ではないか?という点です。詳しくみていきます。
ハラミちゃんの紅白出場取りやめた理由はコレコレ生放送で指摘されていた
問題となったのは2021年9月3日にハラミちゃんが投稿したYouTube動画に対して、コレコレ生放送でタレコミがあったからでした。
以下が実際にタレコミのあったYouTube動画です。
告発者の意見は
- 故人の意思に反して著作物が利用されている
- ハラミちゃんの行為は著作権違反に該当している
- 罪が認められれば、罰金刑や禁固刑、もしくは両方とも科される可能性がある
- 法律違反をしているのにもかかわらず、YouTuberとして収益を稼いだり、カリスマ的な存在としているのはいかがなものか
- 作曲者すぎやまこういちさんとスクエアエニックスの権利を侵害している
ということの主張でした。
ハラミちゃんの動画は現在削除されており、視聴できませんでしたが、「【0.5秒で耳コピ】”ドラクエ”を初見プレイしながら耳コピ演奏してみたら神曲しかなかった件について【Dragon Quest】」
ちなみに問題となっている曲はこちらの誰もが知っているドラゴンクエスト序曲です。
ハラミちゃんの著作権法違反とは?
ハラミちゃんがどのように著作権法違反しているのでしょうか?
告発者いわく「著作権法の人格権に違反している」
と主張されています。
まず著作権を違反していると告発された「ドラゴンクエスト」序曲のすぎやまこういちさんについて説明します。
「ドラゴンクエスト」序曲作曲者すぎやまこういちとは?
まずドラゴンクエストの作曲を担当されたすぎやまこういちさんという方は2021年9月30日に90歳でお亡くなりになっています。
この方は生前、日本音楽著作権協会(JASRAC)評議員などを務めており、作曲者の権利を守ろうと尽力された方です。
すぎやまこういちさんのブログでは、著作権についてご自身の意見が書かれています。
著作権というのは大きく言うと、「人格権」と「経済権」に分けられます。「人格権」というのは、例えば僕が作ったドラゴンクエストのメロディに関しては、僕と言う人格があったから出来たメロディなのです。
(中略)
ドラゴンクエストの「序曲」を作ったとき、僕は54歳の時です。ですから、「序曲」が出来上がるまでには「5分+54年」と考えてください。つまり、僕の54年間の人生が無ければ、あの「序曲」は出来なかったわけです。
(中略)
例えば、ある人が作った曲を変なアレンジをしたり、作曲者を貶めるような使い方をしたり、作曲者の考え方と全然違う替え歌を作ったりと、作曲者の人格を侵してはいけないということで、「人格権」というもので護られているわけです。
僕も変な使い方をされなければ問題はないのですが、例えば僕の創ったドラゴンクエストの音楽をどこかの団体が僕の思想、信条と正反対の考え方や、主張をするために使用するようなことがあればクレームをつけますし、使用を拒否する権利があるのです。これが「人格権」です。
引用元:すぎやまこういちの世界
つまりすぎやまこういちさんは非常に著作権について厳格な取り扱いを求めていらっしゃったことがわかります。
告発者の意見とは?
告発者の意見は上記のすぎやまこういちさんの「人格権」を侵害していると述べています。特に著作権法第20条に違反していると述べていて、法律の内容は以下の通りです。
著作物(作品)を無断で修正されない権利です。
例えば、クリエイターの作品への思い入れから、「この作品を他人に無断で修正されたくない!」と思う場合に、クリエイターが他人に作品を無断で修正されないことを要求する権利が「同一性保持権」です。
引用元:企業法務の法律相談サービス
告発者の意見としては、作曲者の中には耳コピやアレンジなどを行っても問題ないと思っている方もいらっしゃるようですが、すぎやまこういちさんはそういうことに非常にシビアに考えられていた方だったそうです。
また過去にドラゴンクエストの曲を編曲し、出版した大手出版社は出版差し止めとなり謝罪文を掲載した経緯があることから今回のハラミちゃんの耳コピも問題があるということです。
ハラミちゃんに対応のまずさ等が紅白出演の取りやめとなった?
皆さんも思っていると思いますが、おそらくYouTubeでドラゴンクエストの曲をアレンジしたりしている方は他にもいるでしょうし、知らなかったということも考えられます。
それなのになぜハラミちゃんだけ紅白歌合戦へ出場が取りやめとなったのでしょうか?
原因は2つあると思います。
原因1:炎上したことを無視
コレコレ生放送が生配信していた時に、ハラミちゃんもちょうど配信を行っている最中でした。
そのためコメント欄が荒れる事態となり、コメント欄を閉鎖するだけでSNSやYouTubeを何事もなく更新していました。
要はガン無視していたということですね。
この対応がさらに炎上を招く事態となっていました。
実はコレコレ生配信中に告発者はハラミちゃんの他に「ゆうたた」さんというYouTuberも同じ著作権法に違反していると告発しています。
ゆうたたさんはコレコレ生配信中に謝罪し「勉強になりました」と無知を受け入れていました。
同じことをしたのに、ゆうたたさんは謝罪、ハラミちゃんはガン無視ということでこの対応のまずさが紅白出場の取りやめの一因となった可能性があります。
原因2:放送局がNHK
先ほども述べましたが「知らなかった」ということはあると思います。
おそらくハラミちゃんは知らないでやっていた可能性が高いと思われます。
また著作権侵害についても、権利者(作曲者)の違いによって編曲が可能かどうかなんてちょっと複雑ですよね。
そこはすぎやまこういちさんが生前、尽力されていた点ですが、違反しているものは違反してます。
でも別に紅白歌合戦で「ドラゴンクエスト」をやるわけでもないでしょうから、著作権法に違反していない楽曲を演奏すれば?という考え方は出てくるかと思います。
ただNHKは正式名称日本放送協会という日本の公共放送を担う特殊法人です。
民放局ならまだしも公共性を重んじるNHKとしては出演者に清廉性や潔白などを求めるのは当然のことで、法律違反を犯している可能性の高いハラミちゃんの紅白出場取りやめは当然と言えます。